惣菜メーカー様 液体調味料案件

コンセプトは「静岡の味」。
静岡県内の小売チェーン店に惣菜供給をしているメーカー様からかつ丼や親子丼に使用する醤油だれの開発をご依頼いただき、MRと地域性の整理を行い焼津の鰹節屋としてだしの配合にこだわった商品を開発しました。

親子丼

味の傾向を調査

味を決めていくにあたり近隣の蕎麦屋をめぐり、かつ丼と親子丼の味の傾向をリサーチ。
店による違いをどんなだしの傾向なのかを軸に掴んでいきました。個々の節の強さは異なりますが、かつお、さば、そうだの混合だしの傾向がありました。
東京、大阪など違う地域でもリサーチを行い静岡は甘めで濃い味の傾向がありました。

立地など地域性について

静岡県は東西の都の中間地点、文化・習慣が交差する地域で味に関しても関東だし(鰹節、雑節、昆布)と関西だし(煮干、昆布、雑節、鰹節)の境目と言われます。
海岸線の総距離500kmで豊かな漁場に恵まれ、代表的な漁港の焼津はかつお、さば、そうだかつおの産地、沼津はさば、そうだかつおの産地です。気候が温暖で海産物、農産物が豊富なため保存のために食品加工が盛んになった地域でもあります。
金目鯛の煮付け、うなぎの蒲焼、鮎の甘露煮、マグロ・カツオの角煮(佃煮)、海苔の佃煮などが郷土料理で甘く濃く味付けとなっています。

静岡の味が完成

ただ調味料が濃いだけではおいしく仕上がりません。
濃い味でも深みがあって一口目から最後までおいしく食べられる味に仕上げるには濃厚な混合だしをバランスよく合わせていく必要があります。
濃い味付けにも負けない自社で抽出した濃厚な混合だしを配合し、醤油、みりん、これ以上溶けないくらいの砂糖を入れて、
家庭で使用しているような調味料だけで丼ぶりのたれを完成させていきました。
甘じょっぱい味付けを好む特徴は、味付けに負けない濃厚なだしが身近にあるから、そこから静岡独自の味が育ったのかもしれません。